服を作るっていうこと

生産の値段の決め方は○○と○○が基準

マスク着用が任意になり、街を歩く人の数も明らかに以前とは変わりましたね!
弊社の本社がある両国では、最近は外国の方もちらほら見かけるようになりました。
ただ、景気回復にはもう少し時間がかかりそう。
地道に頑張りましょう!

洋服の生産もコロナの前後で色々と変わりました。
コロナ禍前に比べて”小ロット生産”を希望されるお客様が増えたように思います。
コロナ禍で販売が伸び悩んだのも理由だと思いますが
大量廃棄、二酸化炭素排出、水の大量使用が問題のアパレル産業ですので
他業界に比べてSDGsやサスティナブルを考えた生産計画がより求められているのも理由の一つですね。

”無駄な在庫をせず、売れた(注文を受けた)分だけ生産し販売する”
このコンセプト、一見、聞こえはいいですが、国内縫製工場としては・・・
この話の続きはまた後日ということで。

今、求められている”小ロット生産”
弊社はホームページにもある通り”1枚~の小ロット生産可能”となっていますが
皆様はこの”小ロット生産”に関してどのように思われているのでしょうか?
特に値段に関して・・・

”小ロット生産でも対応します”ということであり
”小ロット生産も大ロット生産も値段にかわりはないですよ”ということではありません

縫製業は”労働集約型”の産業であり、お金や機械より労働力に対する依存度が高い産業です。
ですので、生産効率を上げるには、同じものをずっと流していた方がいいわけです。
その流れを通常”ライン”と呼びます。
そのラインでは、A機械(ミシン)でA部分を縫い、次に別のBミシンでB部分を縫い・・・と
次々に流しながら完成に持っていくわけです。
そして、ある程度の量(枚数)がないと、この”ライン”には乗せられません。
少量をラインに乗せると部分によって作業時間が違ったりして、うまく流れていかないんです。
ですので、少量を生産するときはラインを使用せずに、1人~数人で生産する事になります。

ということで、大ロットより小ロットは生産効率が悪いので、自然と生産する時間がかかっていってしまうんです。
『時間=工賃』
いつの時代も不変なこの方程式
この方程式通り、小ロットになればなるほど、つまり効率が悪くなればなるほど工賃は上がっていくので
服の値段も上がっていくということになります。

ということで、タイトルの○○は『効率』『時間』でした。

裁断、縫製、検品、仕上げ、これらの作業をしている時間だけに工賃が発生するのではありません。
それぞれの工程に入るための準備や確認等、意外とやることは多いんです。
そして、その準備や確認は、枚数が多くても少なくても、やることは同じなので”費やす時間が同じ”ということがほとんどです。

縫製工場が出した見積りには、この”効率””時間”という概念もあることをお忘れなく!

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宜しければご覧ください!
最後までお読みいただきありがとうございました。

では、また。

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